インフルエンザで一番気をつけないといけないこと

インフルエンザは普通の風邪に比べて高熱が出ます。その高熱が脳に影響することがあります。一次的に認知症のような状態を作りだすのです。症状は一過性ですが、その間は行動の制御ができなくなります。これが危ないのです。
特に小学生高学年から中高生は、ウイルスに対する反応が良いために高熱が出ます。一方、脳には未成熟な部分が残っており、特に行動を制御する回路は完成していません。
ですので、高いところから飛び降りたり、いきなり走り出して、事故にあったりする子どもさんがいます。
こういった事故は、周囲が気を付けることである程度防ぐことができます。
また一般の風邪薬の中で眠気の出るようなのは飲まないようにしましょう。
意識低下は異常行動の原因となる可能性があるからです。

 もうひとつ知ってもらいたいのは、インフルエンザ脳症です。実は脳症は元々遺伝的因子を持つお子さんがウイルス感染症をきっかけに発症するものです、ですのでインフルエンザ以外にも、脳症を起こすことがあります。ロタウイルス感染も高熱が出ますので比較的多いです。
 脳症に関しては、どのお子さんがなるのか予測するのは困難ですし、予防も難しいのです。
 脳症のリスクを下げる方法には、できるだけインフルエンザに感染しないようにする。あらかじめワクチンを接種しておき罹患率を減らす、無理やり体温を上げることはしない、アセトアミノフェン以外の解熱剤を使用しない。(他の解熱剤は脳症のリスクをあげてしまいます。)自然のクーリングで体温を下げる、また、脳症は細胞レベルでエネルギーが足らなくなるために起こるので、できるだけ糖分を取ることも大切です。

 インフルエンザウイルスは、生きた細胞の中でしか増えることが出来ません。付着したウイルスの状態と量によっても変わってきますが、通常の飛沫が付着した場合には、ウイルスの生存はおよそ2-8時間程度であろうと考えられています。手についたウイルスが鼻や口に運ばれる前に除菌(不活化)することが肝心です。

 最新の話

アメリカMaryland大学の研究者たちが行った研究で、インフルエンザの感染者が咳やくしゃみをしていなくても、その患者の吐く息を吸い込んだだけで「空気感染」が起こる可能性が指摘されました。018年1月18日付の米科学アカデミー紀要(PNAS)電子版

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